当ブログでは、潰瘍性大腸炎(UC)の患者で薬膳認定講師の筆者が、何でもない日常の食事をゆる~くアップしていきますが、
その前提や背景となる情報をこちらの記事でまとめています。
- 制限食の豆知識
- 潰瘍性大腸炎・クローン病発症したての方の食事で注意して欲しい事
- 私の患者歴や今の状態
- 我が家の家族構成と食事事情
- 私が(独自で)献立で配慮している事
等です。
症状や食事事情は家庭によって大きく異なるため、これらを前提にブログ記事をお読みいただければと思います。
潰瘍性大腸炎や消化器系疾患になってしまったら、洋食やジャンクな食べ物といきなりサヨナラしなければならず、辛いですよね。
潰瘍性大腸炎やクローン病の方は比較的若い患者が多いため、多くの人が食事に迷われているかと思います。
刺激物制限中・脂質制限中の方の毎日の献立にお役立ていただければと思います。
潰瘍性大腸炎・クローン病患者の食事制限について(豆知識)
こちらのご訪問の方は食事制限の詳しい内容について既にご存知の事と思いますが、発症したてで間もない方もおられることと思います。
念のため配慮すべき事をサラっとまとめておきます。
潰瘍性大腸炎やクローン病の活動期の食事制限は、腸に負担となる物質を避ける必要があります。消化しやすく、高タンパク質(1日30g以内)、高エネルギー、低脂質のものが推奨。
制限するべき食べ物↓
刺激物(カフェイン・アルコール・スパイス類・冷たい物)
高脂質の食べ物(揚げ物)
不溶性食物繊維の多い食べ物
多めに摂取するべき食べ物↓
タンパク質(特に植物性タンパク質)
食事ガイドライン(例):https://www.ibd-life.jp/
これらの情報がよくガイドラインに載っている情報ですが、
- 洋食を控えるべきor気にしなくても良い
- 乳製品は控えるべきor気にしなくても良い
など、諸説あります。
潰瘍性大腸炎発症したての人に知っていて欲しい食事の注意点
潰瘍性大腸炎やクローン病発症したての方に、是非気を付けて欲しい事があります。
それは、こちらの3点です。
- 食事のガイドライン
- 病院の食事方針
- 個人個人のNG食べ物
が、それぞれ違っていることもあったり大きく差がある事です。
症状や、状態によっても厳密に制限するべき物質が異なる印象です。
発症したての方は戸惑われるかと思いますが、この情報のバラつきは注意が必要です。
- 原因不明の病
- 完治の仕方が確立されていない病
- 患者数が多い病気
- 寛解~活動期で状態に波がある病
なので、この部分については「仕方ない部分がある」と予め割り切っていた方が良いかと思います。
症状が止まらないと焦って神経質になってしまうと思いますが、調べ出すと何も食べられなくなってしまいます…
どんどん食べれるものが減ってきて、栄養が偏って、食べるのが怖くなって、痩せてしまう恐れもあります。(私は4年間、ずっと症状が平行線でこの状態になりました)
人の情報には振り回され過ぎない事も大事です。
最初は難しいかもしれませんが、自分の体調を精査していくと、後の自分にとっての財産になります。
自分の体と向き合うきっかけにもなりますし、症状が落ち着いてからも自分の体調を気遣うことが出来ます♪
私の潰瘍性大腸炎の患者歴(発症~経過~今の状態)
プロフィールにもありますが、こちらにも患者歴をまとめておきます。
特徴は、
- 直腸炎型に近い遠位結腸型(中軽程度/下痢~便秘型)
- 発症から4年間活動期。(入院無し)アサコール・ステロイド剤・その他合わず
- 基本の症状プラス顔中の肌荒れ(蕁麻疹みたいなマスクもしんどい)
- 青黛(セイタイ)で止血。
- 食事療法(薬膳)にて寛解し、約2年半寛解維持中(再燃なし)
- 現在妊娠中(H32.2現在)
といった感じです。
H26.6
26歳 |
最初の違和感にて病院受診。
胃腸炎と診断されるも違和感あり、違う病院を受診 症状:発熱→下血/頻回便/切迫便/粘液便/頻回便(下痢) |
---|---|
H26.7
27歳 |
2件目受診。整腸剤や漢方などでも落ち着かず、内視鏡検査予約。
症状:下血/頻回便/切迫便/粘液便/頻回便(下痢) |
H26.8
(156cm/41kg) |
内視鏡の結果、潰瘍性大腸炎(中軽度/直腸炎型※)の診断。 ※後に遠位結腸型だったと判明アサコール・ミヤBM処方症状:下血/頻回便/切迫便/粘液便/頻回便(下痢)/肌荒れニキビ多発 |
H26.9~
H29 (156cm/38kg) |
症状変わらず、服薬の数が多くなる。メイクできないほど肌荒れが増え(顔中が蕁麻疹みたいでマスクもしんどい)一旦アサコール中止。
症状:下血/頻回便/切迫便/粘液便/頻回便(下痢)/顔中ニキビのような蕁麻疹のような発疹 |
H29
(156cm/39kg) |
医療機関にかからず。(色々転院するも漢方・ステロイドことごとく合わなかった)
個人で漢方薬の青黛(セイタイン)服薬し、下血と粘液便が止まり寛解に近づく。 症状:切迫便/頻回便(下痢~便秘)/肌荒れ落ち着く→症状なし |
H30
(156cm/39kg) |
不快感が一気に減り、寛解。
症状:なし |
H31
(156cm/39kg) ※妊娠発覚 |
服薬無し。寛解維持中。
内視鏡にて直腸炎型ではなく遠位結腸型だと判明。 症状:なし |
H32
※妊娠中にて体重割愛 |
服薬無し。寛解維持中。
症状:なし |
※活動期中に結婚し、現在妊娠中です!
彼には交際中から食事療法に付き合ってもらっており、寛解維持にも毎日協力してくれているため感謝の日々です。
私の場合は、青黛(セイタイン)で一瞬下血が止まり、そこから食事療法(薬膳)で寛解しました。

【体質改善は食事から】薬膳とは「なりたい自分」を自力で作れる食事方法
我が家の家族構成と食事事情
我が家の家族構成と食事事情をお話しします。
我が家は、関東に住んでいる共働き世帯で、私(りすねえ)と、夫(りす夫)の2人暮らしです。
週1回or週2回程度しかスーパーに行けないのと、フルタイムで会社から遠いため、あまり調理に時間が取れません。
そして、若い夫婦だし元々ジャンクフード好きの2人。
できるだけ我慢せずに食べたいので、美味しい洋風料理になるように工夫をして作るようにしています。
寛解中ですが、お付き合いの時以外は脂質や刺激物はかなり控えめです。
【我が家の食事の特徴】
- カンタン・シンプル料理多め
- 味付けは洋風多め
- 週末冷凍作り置きスタイル
- 冷凍食品・コンビニ食はあまり摂らない
- 薬膳料理はユルめ
こんな感じです。
週末は私が時間があるので時間かけて作る料理もたまにやります。
私(32歳):食事担当。食いしん坊。刺激物・スイーツ・ジャンクフード好き。
夫(31歳):食べる担当。ジャンクフード・洋風料理好き。お肉が好きで魚苦手。
割と味気ない食事の時には夫だけ1品増やすこともあります。
私が(独自で)献立で配慮している事
私は潰瘍性大腸炎の制限食(低脂質・低刺激・高たんぱく)をゆるく心がけていますが、それ以外にも気を遣っている事があります。
ゆるく薬膳料理をしている
薬膳料理とは、こういったお料理の事です。
薬膳(やくぜん)とは中医学理論に基づいて食材、中薬と組合せた料理であり、栄養、効果、色、香り、味、形など全てが揃った食養生の方法である。
出典:ウィキペディア
こちらにも詳しくまとめていますが、体質改善や体調維持にはもってこいのお料理です。

簡単にまとめてしまえば、体調に合った料理・季節の不調を予防する料理だと思ってください。
一応資格を持っているため、生活のバランスを壊さない程度で出来る範囲でやっています。
ただ、体調に合わせたり季節に合わせて食材のバランス整えている程度でも十分薬膳料理なんです。
我が家では、特別な調味料は使うことはせず、季節の食材を使い、出来るだけ美味しく食べられることを優先しています。
見ていただければわかる通り、普通の主婦の普通の料理です。
小麦粉料理は控えめに
我が家では、私が軽い小麦粉アレルギー疑いであるため、小麦を控えるようにしています。
と言っても、やはり完全に断つのは難しいのとリスクも伴うため、ゆるく控えています。
- 主食では控える
- もしくはグルテンフリー食材代用
- 主食で食べた時には暫く控える
この程度です。
下痢・便秘の原因はもしかしたら小麦かも?と疑ってみても良いかと思います。

【小麦アレルギーまとめ】症状・原因・検査・治し方|大人も要注意
乳製品は控えめにしている
我が家では、乳製品はあまり摂らないようにしています。
乳糖が合わないのか、体調によって下痢をすることもあるからです。
脂の質に配慮している
潰瘍性大腸炎やクローン病では、活動中の制限期間は脂質を1日30g以下に制限するべきと言われていますが、我が家では量より脂の質にこだわるようにしています。
と言うのも、経験上、
- 野菜の脂質→全然大丈夫
- 脂っぽい魚→全然大丈夫
- 脂っぽいお肉→ほどほどなら大丈夫(角煮や脂の塊部位は体に響く)
- 揚げ物の油・スイーツなど→体に響く
など、それぞれで体の反応が違うからです。
やはり「脂質」とひとまとめにしても、体の吸収のされ方が全然違うのかと思ったりもします。
これは人によって違うかと思うので、我が家では
- 魚や野菜の脂質は気にしない
- 脂っぽすぎるお肉と、油は極力控える
こういった方向で作るようにしているだけです。
このブログの食事についてのまとめ
ここまで読んでいただいた方ならお分かりかと思いますが、
- 簡単に作りたい
- 洋風の物を作りたい
- 美味しいものは我慢したくない
というワガママの私なので、潰瘍性大腸炎持ちとは言え、ゆるめの献立が多いです。
特に、食べるのが好きな方・美味しい物を我慢するのが苦手な方・少し工夫してもいいから美味しい物を食べたい人の献立にお役立ていただければ幸いです。